私はいつも馬鹿にされる…という感覚への向き合い方

私はいつも馬鹿にされる…という感覚への向き合い方 コミュニケーション

「馬鹿にされた」という感覚について、たまに持つことは誰しもあります。実際、馬鹿にされてることもあるでしょう。ただ、この感覚を常に持っていることは、かなり生きづらいですね。そこで、こちらでは「馬鹿にされる」という感覚がつきまとうのはなぜなのか?について分解し、今後、どう向き合えばいいのか?を考えます。


「私は見下されている」
「私は軽く見られている」
「私は馬鹿にされている」

….こんなふうに感じるとつらく、悔しい思いが湧き上がります。それだけでなく、自由な気持ちで居られず、生きる力も削がれ兼ねません。

「馬鹿にされる」と感じる人の傾向

ご相談をうかがう中で
生きづらさの中に、この感覚を見つけることがしばしばあります。

加えて、
この感覚を常に持つ方に私は、下記のような傾向を感じます。

・いつも自信が持てない
・相手に上下をつけ、他人を評価する傾向が強い

その時の反応

馬鹿にされたと感じた時のリアクションとして挙げられるのが、大きく分けて下記の3つです。
① 相手に反論する
② 心の中で相手を責める
③ 自己嫌悪に陥る

①のように相手に怒りをぶつけると、その場の雰囲気に波風が立ちます。今後の関係が悪くなるので、多くの人が傷つかないフリで大人の対応をするでしょう。
相談者の中でも、反論する人はほとんどおられません。

②周囲にわからなかったとしても、相手への恨みの気持ちや批難が止まらず、ネガティブな思考に陥りがちです。

③は、「どうして、私はいつもこうなのだ….」と自責と共に情けなさが押し寄せ、エネルギーが落ちる感覚を味わう。

受け止め方

まず、分別を弁えた大人が面と向かって相手を馬鹿にすることは稀です。
そんなことをする人を周囲はよく思わず、その人自身が軽蔑される原因になるのはわかっているからです。まぁ、それでもウッカリという形ではあるかもしれません。

一方、
それとは違って、誰からみてもいつも小馬鹿にされるというケースもあるでしょう。
相手は、可愛がってるつもりだったり、少しくらい言っても心に響かず傷ついていないと思われている場合。

そして最後にもう一つ、
相手は悪意なく発したことですら、馬鹿にしていると受け取るケースです。

例えば、
資格取得について「頑張ったよね」と褒められているにも関わらず、先に取得した相手から「今頃取得するなんて遅い」って馬鹿にされたと感じる…などです。

馬鹿にされる感覚が強い人は、本当のところ相手が自分を馬鹿にしているわけではないことを薄々わかっているケースと、馬鹿にされても仕方ない…と自分をあきらめているケースがあります。ここでフォーカスするのはこの2つのケースです。

あなたを馬鹿にしているのは、誰?

自己評価の影響

自己評価がほどほどであれば、少々否定的な発言を受けても、一時的にはつらくなるものの、長くひきずらずにすみます。

一方、
自己評価が低いと、相手の些細な言動にも必要以上に敏感になります。チョッとしたことでカチン!と来たり、たいした意味を持たない相手の発言にも必要以上に傷ついてしまいます。

また、
相手の発言よりも、その発言を向けられた自分に情けなさが込み上げ、過剰に落ち込んだり、怒りに発展しやすくなります。

相手の言動から感じること、
それは、実のところ、あなたがあなたに向けている感情に重なっていないでしょうか?

映し出される自分

「投影」という心の仕組みをご存知ですか?
これは、自分の思いや考え方のクセが、人や周囲の状況を通して映し出される現象です。

つまり、自分について自分自身が感じてることを、相手を通して感じさせられることです。

この現象によって、同じ声かけに対しても、自らをネガティブに捉えていると、相手の言動が自分への当てつけや皮肉、蔑みだと感じられます。

例えば
職場で、ある作業をしている時
「もう少し早くしてもらえる?」とスピードアップを促されたとします。
それを「早くできない自分の存在」を責められているように感じてしまう…というような意味です。

相手の言動をネガティブに感じた時、この仕組みを知っていると、その時の自分を知る手がかりになりますし、怒りの形が変わっていくのを感じられます。

ちなみに、
自分のことをポジティブに捉えられていると、相手の言動も自分へのポジティブなアクションだと捉えやすくなります。

自分への評価が返ってきた結果

こう考えていくと「馬鹿にされている」という悔しさや恐怖は、馬鹿にされたと感じる人自身が相手に上下をつけ、評価を下す以前に、自分に厳しい目を向け、自己評価を下げる…その結果として感じさせられる感覚だということがわかります。
その状態を、いつまでも相手を責めることで収束させていると、同じような事態に、また同じネガティブな感情が繰り返されます。

まず、

本当は
誰があなたを馬鹿にしているのか?
誰があなたを劣っていると感じているのか?
……を問うてみるとどうでしょう。

たとえ、
本当に相手が自分を見下していたとしても、自分さえ自分を信じ、「相手の思いは相手のもの」とし、他者との間に境界を設けることができれば、悔しさを引きずらずに済みます。

まとめ

「馬鹿にされる」という状態を長年、常に感じ続けて来たあなたは、幼少期にそう感じさせられる環境に身を置いて来たのかもしれません。
たとえ、相手はそのつもりでなくても、そう感じざるを得ない心持ちで過ごしてきたのかもしれない。

でも今、
上記の仕組みを知ると、周囲の言動に変化を求めるより、あなた自身の自分への見方を変える方が賢明だということはわかって頂けたかと思います。

あなたがあなた自身を低く見積もらず、温かい目で見守ることができれば、馬鹿にされるという感覚にも変化が現れます。
これは、他の誰かに肩代わりしてもらえることではありません。少しずつでもいい、ご自身を大切に扱うことから心がけてください。

▼参考ページのご案内
・自分を知る方法(投影)

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公開:2015年2月9日
改編:2021年12月8日
改編:2024年2月8日

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