ここで言う、バランスが保てていない…というのは、父性と母性のバランスのことです。
父性と母性については下記のようなことです。
★母性というのは、子どもの良くない面も含めて無条件に子どもを受け容れ、愛し育む役割のことです。
★父性は、子どもが社会の中で他人と良い関係を築くために相手と自分との違いを認め、自分の責任のもとに、より良い形で他者と共存していくことを教え導く役割です。
■父性と母性のバランスが取れていない家庭で育ってしまった人は、どんなふうになるのでしょう?
●父性が強いケース
例えば、「お前は男の子なんだから!」と必要以上に厳しくされ、感情を抑えることに必死になることを強いられる家庭で育ったとしても、その厳しさをフォローしてくれる母性の存在があれば問題は少なくてすみます。しかし厳しさだけが目立って在る場合は、子どもの抑え、切り捨てられた子どもの感情はどこへ行くのでしょう?
それは、その子自身が、自分や他者を不自然に傷つけるという生きづらさに形を変えて表れます。目には見えないけれど抑圧された感情はきちんと姿を表します。
消えてなくなるものではありません。
●母性が強いケース
成長過程で経験すべき困難からも遠ざけられ、必要以上に守られ育った場合は、どんなふうになるのでしょう? やはり責任、決断、選択に自信が持てず、いつも周囲の情報をあてにしてしか行動がとれなくなってしまいがちです。歳を重ねているにもかかわらず、自分で決められないなど精神的に未熟なため不安と焦りを感じ、劣等感に襲われたりすることもあるかもしれません。
バランスを考えながら子育てすることの重要性を意識することが大事です。