ストレスを溜めるということ

コミュニケーション

「ストレスが溜まって…」というフレーズはよく耳にします。
どこかしんどそうな人を見ると「ストレス溜まってるんじゃなの?」とか。。。いつもストレスは悪者扱いです。
しかし本当にそうでしょうか?
そもそもストレスというのは、外部刺激に適応しようとする心身の反応であり、ストレスが全く無い状態というのは、ある意味「死んでいること」を意味します。
すなわち、生きている限り何らかのストレスを伴っているということです。

2種類のストレス

■快ストレス
・夢や目標を達成するために励みとなるようなもの。
・記録を達成するための良いライバルの存在。
・計画達成のための期日設定。
…など、本人が前向きに歩みを進めるため効果的に働くもの。
勇気、やる気に繋がるもの
■不快ストレス
・未来に対し「~でなければならない」「~するべき」などの強迫的な思い。
・自分より能力が高い…と劣等意識を感じることで落ち込みに変わるライバルの存在。
・実行できるか不安になっているときの予定。
…など本人を不安にさせたりすることが慢性的に長く続くような刺激
刺激を受けた時は、一瞬抵抗を感じてもそれを自己成長の糧(かて)にできる場合もあれば、心身に疲労をもたらし長く続けば疾病の原因にもなるような場合もあります。

ストレスは人生のスパイスだ…というけれど

ストレス学説を説いた生理学者ハンス・セリエは
「ストレスは人生のスパイスだ。」と言っています。
適度なストレスを持っていることでハリの有る生活を得られる…ということです。
こんな経験はないですか?
・運動会のリレーでアンカーを引き受けてしまい、当日腹痛に襲われた。
・同じメンバーで長く働く職場に中途採用で能力の高い人が入社してきた。以前のペースより早く仕事が片付くようになった。
上記のような例でなくても、あなたも強弱は別にして様々なストレスを感じてこられたと思います。
カウンセリングにお見えになる方が感じているストレスは単発的でないことが多いように思います。。個々のストレスは小さくてもそれを積み重ねることで、心を圧迫して辛い状態を引き起こしているのです。
その小さな一つ一つを対処することによって、ずいぶん心持ちが変わってきます。
ここでは常習になってしまっているストレスについてお話します。
溜めてしまうストレスというのは、その人自身がそれに慣れてしまい向き合わないまま、ついついやり過ごしてしまっていることが多いのではないでしょうか?
小さな事柄でもそのたびごとに納得できていない自分を感じています。
「あの時は仕方なかった。」と自己弁護しても、一方では「あの時◯◯することもできたのにやらなかった」と回避または逃避した自分を自分が一番知っています。そのことで頼りにならない自分を感じ、それが自信喪失に繋がります。
■辛さにまで発展するストレスを作ってしまうのはどうしてなのか?
意識的・無意識的に関わらず、その人がすることは何らかの形でその人に役立っていることです。結果的に辛い状態を引き起こすことであっても、行っているその瞬間は何かに役に立っています。
自分の思いを伝えずに我慢していることで面倒なことは起こらず平穏に思える。しかしそれは後にどこかで発散されます。
我慢している時点で、下記のような思いがどこかに隠れてないでしょうか?
・ 相手の思いに添っている
・ その場に波風が立たたない
・ 注目を浴びずに済む
・ 器の大きな人として見られているような気がする
・イイ人に見られる
・大人にみられる
……といろんな意味で効果があるのでしょう。
しかし、これが常習化すると、それらは不快ストレスとして蓄積されることになります。それにさえ気付かず日々が過ぎ、その毎日が1ヶ月となり半年、1年、10年、20年……そして、その人の人生を創り上げます。
その一瞬一瞬の言動は、あなたによって選択されているという事実を知ることが重要です。そしてそれを意識し、改善しようと人との関わり方を見直す姿勢が必ず何かを大きく変えてくれます。
気付いた時が変化のチャンスです。
関連ページ→人生のツケ

職場でのストレスチェックを簡単にチェックできるページがあります。
★職業性ストレス簡易評価ページ
仕事のストレス
最近1ヶ月のストレス

タイトルとURLをコピーしました